授乳が辛い!症状で分かる「乳腺炎」の種類と対処法

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赤ちゃんが生まれて授乳するときが、母親になったこと最も実感できる瞬間である、と感じるママも多いでしょう。

ところが、その喜びであるはずの授乳が辛い仕事になってしまうことがあります。生後まもなく発生することがある「乳腺炎」が原因で、高熱が出たり、強い痛みを感じることがあるのです。

乳腺炎は誰もが発症する可能性があります。いざそうなったとき、悪化させないための対策を知っておきましょう。

乳腺炎の原因と症状や対策法について、医学博士である川上智史先生の監修のもとお届けします。

 

症状別に分かる乳腺炎の種類

「乳育児支援業務基準 乳腺炎 2015(平成27)年版」(※1)によると、妊産婦全体の2~33%が乳腺炎になるとあります。これはWHO(世界保健機関)の調査を元にしているようです。(※2)。かなりばらつきがある数値ですが、多めにとらえると、3人に1人という確率になります。

乳腺炎にはいくつか種類がありますが、疾患性でないものは、以下の2つとなります。

(1)(急性)うっ滞性乳腺炎

授乳期に乳汁が乳腺にうっ滞(停滞した状態)することで起こります。乳房全体に発赤(はっせき)が出て腫れて硬くなったり、痛みを伴うしこりができることがあります。また、軽度の発熱を訴えることがありますが、乳汁を除去すると速やかに症状が軽くなります。

急性うっ滞性乳腺炎
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(2)感染性乳腺炎

うっ滞性乳腺炎の症状が改善されず、発熱やインフルエンザのような身体の痛み、寒気などを伴う場合、細菌に感染して化膿が疑われる状態です。乳首から全体に広がるように腫れが認められたり、痛みや熱感、発赤などが確認されます。

 

乳腺炎になる原因

乳汁が乳腺にうっ滞してしまうのには、主に以下のような原因が考えられます。

・授乳回数が少ない
・回数や授乳時間を決めて授乳している
・赤ちゃんが乳汁を吸う力が弱い
・急に授乳を止めた
・母親にストレスや疲労がある
・母親が栄養不良である

このように日常の何気ない習慣が乳腺炎の原因になることが多いのです。

 

乳腺炎になった場合の対策

乳腺炎になったとき、まずは母乳を出すことを念頭においてください。やはり授乳させることが一番です。

乳房の片方が痛い場合は、なるべく痛みのある側で授乳するべきとされています。以前は、乳腺炎を起こしている乳房からの授乳は禁止する考えもありましたが、現在はむしろ積極的に授乳を行ったほうが良いとされています。

痛みが酷い、乳頭に傷があったり痛みが強くて直接授乳できない場合や赤ちゃんが飲もうとしない場合は、搾乳を行います。搾乳は搾乳器を使う場合と手で行う場合があります。

搾乳器による搾乳の例
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また、搾乳と合わせて乳房マッサージを行います。乳房を大きく動かしたり強く押すのではなく、やさしく両手で包み込みようにマッサージをするのが良いとされています。

原因のところで述べたように、ストレスや栄養不良が乳腺炎の原因となっている場合もあります。助産士などに相談して心や生活のケアをするようにしてください。

 

【監修者・医学博士 川上智史 先生のコメント】

乳腺炎は研究によっては妊産婦の約2~33%が経験すると言われています。多く見積もると3人に1人という計算になりますので、乳腺炎は身近なものだと言えます。乳腺炎は、簡単に言うと母乳が乳房の中で詰まった状態です。乳腺炎を予防するためにはできる限り授乳をしたりマッサージをしてあげることが重要です。ただ、触診の際に“しこり”として感知された場合は、乳がんの可能性を判別することが必要なので、乳腺外来に行って確認することをお勧めします。

乳腺炎は誰にでも起こりうるトラブルです。日常できるケアを積極的に行って、それでも改善しない場合は、別の病気の可能性を疑って早めの受診を心がけてください。

 

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

【参考・画像】
※1 母乳育児支援業務基準 乳腺炎〈2015〉- Amazon
※2 http://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/66230/WHO_FCH_CAH_00.13_eng.pdf”>Mastitis Causes and Management(WHO 2000年)
※ UvGroup / Shutterstock, koti / PIXTA(ピクスタ), Luuuusa / Shutterstock

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