子どもにいつから、どう話すべき?「LGBT」“多様な性”のおはなし

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昨今、“性の多様な考え方”が社会において受け入れられるようになりましたが、世界的企業においてもこの動きがみられます。

日用品から医療機器までの幅広い商品やサービスを提供し、10億人以上の顧客をもつジョンソン・エンド・ジョンソンは、「我が信条(Our Credo)」という企業理念のもと、社会貢献を通じて地域社会に対する責任を果たすというミッションにおいて様々なソーシャルアクションを実施・支援しています。

その一環で、2018年8月某日、ジョンソン・エンド・ジョンソンの東京本社オフィスにおいて、認定特定非営利活動法人『ReBit(リビット)』による、LGBTを含めたすべての子どもたちが、ありのままの自分で大人になれる社会について考えるためのトークショー、“多様な性について子どもにどのように伝えるか“が開催されましたので、その内容をご紹介します。

 

▼そもそもLGBTって?

ひとことでセクシュアリティ(性のあり方)といっても、それは生物学的な視点のみならず、次の4つの視点でとらえることが重要です。

こころの性(性自認)、からだの性(生物学的性・染色体、内外性器の状態)、好きになる性(性的指向)、表現する性(服装、ふるまいなどによる性表現)の4つの視点を考慮する必要があります。

LGBTとは、Lesbian(レズビアン、女性同性愛者)、Gay(ゲイ、男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシュアル、両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー)の頭文字をとった単語で、セクシュアル・マイノリティ(性的少数者)の総称のひとつ(※1)

ほかにも、いかなる他者も恋愛や性愛の対象とならない「アセクシュアル(エイセクシュアル)」の人や、セクシュアリティをあえて決めない、または決められない「クエスチョニング」の人など、セクシュアリティは多様にあります。

このように、性のあり方が少数派の人たちのことを「セクシュアルマイノリティ」といいます。

“こころの性とからだの性が女性で、男性を好きになる”、ないしは“こころの性とからだの性が男性で、女性を好きになる”というマジョリティ(多数派)とされるパターンとは組み合わせが何かしら異なる方々を「セクシュアルマイノリティ」と呼びます。

まだまだ特別視されることも多いセクシュアルマイノリティですが、何かしらのセクシュアルマイノリティである人は、日本人口の5~8%いると推定されます。(※2)およそ13人~20人に1人、と、実に身近な存在なのです。

 

▼「こころ・からだの性の違和感」3歳くらいから感じるように

認定特定非営利活動法人ReBit 代表理事 薬師 実芳氏をファシリテーターに、ジョンソン・エンド・ジョンソン 日本法人グループ「Open&Out(※)」リーダー 田口 周平氏、認定特定非営利活動法人ReBit 教育事業部マネージャー 小川 奈津己氏らが登壇
出典: It Mama(イットママ)

第一に、LGBTに関する問題は、性的な話ではなく、アイデンティティの話だと理解することが重要だと、認定特定非営利活動法人ReBit 代表理事 薬師 実芳は話します。

アイデンティティに関わる話だからこそ、自己理解や他者理解において、多様な性について知ることは重要だと考えられます。

例えば、性同一性障害の人が性別違和を自覚し始めた時期は小学校入学前までが56.6%との調査もあります。また、LGBTは希死念慮が高いという調査もあり、特にそのピークは小学校高学年から高校の二次性徴期ともいわれています。

男の子だけれど、スカートを毎日履きたがる…

女の子だけれど、男の子のするような遊びが大好き…

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その子の好みや普段の生活で抱くちょっとした違和感などが、実はセクシュアルマイノリティとしての兆候なのではと考える保護者もおられるかも知れません。

また、「女の子らしい遊びを好む男の子だからゲイなのではないか」「男の子らしいといわれる遊びを好む女の子だからトランスジェンダーではないか」など、その子が好きな遊びや振る舞いからセクシュアリティを判断することはできません。

また、その子がセクシュアルマジョリティであってもセクシュアルマイノリティであっても、好きな遊びやふるまいをすることは悪いことではありません。

ニュートラルにその子らしさを受け止めてあげることができれば、もしもその子が性的マイノリティであったとしても、心配せずに心を開いてくれる一助となりそうです。

また、その子がセクシュアルマイノリティでも、マジョリティでも、その子自体はかけがえのない一個人であり、尊重されるべき存在であると、保護者自身が理解し、本人にも言葉にして話してあげることが非常に重要だということです。

 

▼すべての子に重要な“自己肯定感”

「ホモ」、「オカマ」。

日常的に耳にすることの多い差別用語がセクシュアルマイノリティの人々の心を深く傷つけます。

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子どもたちが無邪気にそんな差別用語を使って友達を揶揄してしまうのは、「それが人を傷つけることだ」と、知らないからと、元教員でもある認定特定非営利活動法人ReBit 教育事業部マネージャーの小川 奈津己氏は話します。

セクシュアルマイノリティの子どもを自分たちと異なる存在と捉え、差別をし始めたら、親と教育者(先生)が率先して、それぞれの個性の重要性について諭すことが、差別のない環境づくりに大きく役立ちます。

このために、子ども時代からのフラットなLGBT教育も重要だと捉えるReBitでは、一般の中学校の教育者の方にオリジナルのLGBT教育キットの提供を行っています。

この教育キットをさらに小学校にも拡散すべく、ReBitとジョンソン・エンド・ジョンソンが連携し、ジョンソン・エンド・ジョンソンのCSRアプリ「Donate a Photo」の写真投稿1枚につき1ドルが、ReBitの小学校向けLGBT教育キットの配布活動に寄付されます。

小さいころから、いろいろな人の「自分らしさ」を認めることで、いろいろなお友だちの心を理解することのすばらしさ、楽しさを教えてあげるのが大人の役割です。

また、自分と異なる性質を持つ意識とともに、どんな自分でも受け入れてもらえるのだ、と感じる“自己肯定感”は、性的マジョリティの子にとっても非常に重要です。

どんな子にとっても、自分らしく、自分を愛していきていくために、自己の個性を肯定できるということは不可欠です。

 

 “ジブン”という、この世にただ1人の人間として、どのような人になっていきたいのか、どうしていると幸せなのか。そんな目線で対話してあげられる親になりたいですね。

 

(※)Open&Outとは…
LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)に関する理解啓発と、ダイバーシティとインクルージョン文化の醸成に関する活動を行うジョンソン・エンド・ジョンソンの社員グループ

◆認定NPO法人 ReBit
藥師 実芳(やくし みか)氏が代表を務める、認定NPO法人。LGBTを含めた全ての子どもがありのままで大人になれる社会を目指し、教育機関/行政/企業等で多様な性についての研修・出張授業や、教材作成等を行う。また、LGBTの若者の就職支援を行う「LGBT就活」や、LGBTユースに向けたイベント「LGBT成人式」の運営、LGBTユースリーダー育成プログラムの運営などを行う。

【参考・画像】
※1 LGBT総合研究所
※2 博報堂DYグループの株式会社LGBT総合研究所、6月1日からのサービス開始にあたり LGBTをはじめとするセクシャルマイノリティの意識調査を実施 – HAKUHODO
※ 認定NPO法人 ReBit
※ Donate a Photo
※ Pressmaster、Pete Pahham、 stefanolunardi / Shutterstock

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