米国では常識!? 文字を「きれいに正確に書く」ことよりも大切なこと

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子どもの書く文章に、ぎょっとすることがありませんか?

一つ一つの文字の“ハネ”も“トメ”もいいかげんだったり、形もいびつで、見たこともない文字も目についたり。

ママとして、「きれいに正確な字を書く習慣をつけないと!」と、赤ペンを手に逐一正したくなることもあるのでははないでしょうか。

この記事では、17年間教育に携わる筆者が、米国で主流となりつつある“年長から低学年時の文字学習”について筆者の体験をもとにご紹介します。

筆者の子どもの作文を前に担任の先生が言った言葉

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筆者の長男が小学校1年生の時、学校で書いた作文を持ち帰ってきました。

まさしく“ミミズがはったような文字”に、スペルの間違いもあちらこちらにあります。

そこで、担任の先生に聞いてみました。

「間違いが多いのですが、一つ一つ書き直して何度か練習するといいのでしょうか?」

すると、先生はこう答えました。

「いいえ、直さなくてもいいですよ。今は、文字をきれいに正確に書くことよりも、アイデアを自分なりに文字で表し、書きたいという気持ちを育むことの方が大切なんです。」

筆者も日本で教育を受け、小さな頃から文字の形や書き順まで”細部まできれいに正確に書く”ことを指導されてきましたから、当時はこの先生の返答にとても驚きました。

ところが、その後、米国で様々な生徒の成長をみる中で、この先生の言葉に、「なるほど」と頷くことになります……。

 

米国で生徒の成長を見守る中で気づいたこと

米国では、生徒達が自らの思いを夢中で文章にすることを重ねる内に、文字の形やスペルも、“それなり”に整っていくのです。

それでも、こうした子どもの「書きたい!」という気持ちも、文字を使い始めの段階で、文章を真っ赤に採点されることで、萎えてしまうということも、確かにあるのかもしれません。

 

自発的に子どもの内から湧き出る意欲や工夫を大切にすることが言語力を伸ばす?

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「文字を使い始めの段階では、細かい部分まで訂正しない方がいい」という指導については、昨今も、いくつかの研究が発表されています。

例えば、カナダの発達心理学者による年長から小学1年生を対象にした研究によると、教えられ暗記した正確なスペルを用いるよりも、まずは、自ら考え工夫したスペルを用いる方が、たとえでたらめであっても、その後、スペルに強くなり、語彙力も読書力も伸びるというのです。(※1)

書くことへの自主性や意欲、そして書くことが「楽しい」という気持ちを大切にすることが、結局は、正確な文字を書けるようになるだけでなく、文章力や言語力にも繋がるのですね。

それには、子どもの書く文章を前に、まずは少々の細かい間違いには目をつぶり、用いられた単語や、書かれた内容について、驚いたり感動してみせたりと、話し合ってみるのも方法です。

その後で、その子の発達に応じて、「ここはこうした方があなたの言いたいことが伝わりやすいね」とアドバイスするのもいいのではないでしょうか。

目の前の「きれいさや正確さ」だけでなく、長い目で見た言語力を支える土台を培っていきたいですね。

 

【参考・画像】
※1 GeneOuellette and Monique Sénéchal ‘Invented Spelling in Kindergarten as a Predictor of Reading and Spelling in Grade 1(小学一年生の読書力とスペル力の予測としての年長時の「発明されたスペル」’2016 – ResearchGate
 ※ Pressmaster、Manoonson Sonon / Shutterstock

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