【子育て心理学】「子どもが奇声をあげる」親はどう対処すべき?

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子どもは、突然、キーッとか、キャーッと奇声をあげたり、ワ―ッと大声を出したりすることがありますね。

ママはご近所の目が気になったり、外出が憂鬱になったり……と子どもの奇声や大声にまつわるお悩みは多いもの。

こういった場合どう対処していくのが望ましいのか、子育て心理学でママの育児相談を行っている筆者が、自身のカウンセリング経験や心理学の諸理論をもとにご説明します。

佐藤めぐみ

寄声を発しやすい時期ってあるの?

筆者がカウンセリングを行っている経験と、子どもの言語発達・心理成長などを専門とする発達心理学から見ると、子どもの奇声や大声は、3歳くらいまでの時期に増える傾向があるようです。

2~3歳の頃は、第一反抗期ということもあり、ただでさえ自分の思いや主張が強まる時期、それにもかかわらず、まだ言葉では思うように伝えられない……。

そんなフラストレーションから、この時期、感情を表出する形で、奇声を出すことがよくあるのかもしれません。

その時期を過ぎると、言語、感情統制、社会性の発達も伴い、だんだんと奇声が収まってくると思いますよ。

 

奇声をあげるきっかけは様々?代表例5つ

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電車やレストランなど、閉鎖感のある公共の場で、子どもが大騒ぎしてしまうと、ママは冷や汗もの、困ってしまいます。

「どうしたらいいの?」とその対処法を探したくなりますが、その前に、なぜ奇声に至るのか、その理由を把握しておくことも非常に大切です。原因が分かれば、対処もしやすくなるからです。

子どもたちが、奇声をあげたり、大声で騒いだりする理由は1つではありません。実にさまざまですが、筆者がカウンセリングでよく出会う代表的なものをあげると、

(1)心の中の怒りやフラストレーションを吐き出すとき

(2)他者の注意を引きたいとき

(3)自分の要求を通したいとき

(4)興奮状態のとき

(5)友だちと気持ちの盛り上がりをシェアしたいとき

辛すぎても、嬉しすぎても、奇声につながることがあるのです。

いずれも、まだまだうまく扱えていない心の状態を、奇声という形で解消しようとしているのが分かります。

 

奇声の対処法、ママが心がけたいことは?

上記の理由の中を見ると明らかですが、心のわだかまりのはけ口として、使われやすい奇声。とくに、1、2、3の状態は、子どもが負の状態になっている心を何とかしたくて、奇声を発しています。

その勢いの中、ママがいくら、「しーっ! 静かにしなさい」と言っても、残念ながら効果は見られないことがほとんど。

それ以外の作戦も立てる必要があります。

アメリカの心理学者であるバリッシュ博士も著書の中で触れていますが、子どもの問題行動を改善したいとき、それだけを見てしまうと、なかなか問題解決には至りません(※1)

つまり、今回のテーマ「奇声」も、子どもの奇声を1回でストップする方法を探すと、行き詰ってしまうというわけです。

なぜなら、そのような”魔法”は存在しないからです。それに至った原因を1つ1つ解消していく地道な努力があってこそ、奇声解消につながるのです。

上記の1、2、3の状態は、以下のようなことが考えられます。

・心の中に怒りやフラストレーションがある

・ママやパパの注意を引きたい

・自分の要求を通したい

この子の心は、「ママ、ボクのことをもっと見て」「もっと話を聞いて」「もっとかまって」という気持ちでいっぱいになっていることが分かります。

その欲求を満たしてあげること、これがまず何よりも先に手をつけたい“作戦”です。

例えば、

・まだおしゃべりが上手ではないけれど、真剣に言おうとしていることをくみ取ろうとする

・子どもがやりたい遊びにとことん付き合ってあげる時間を作る

・ギュッとハグをしたり、頭をなでたりと、分かりやすいスキンシップを増やす

このような、奇声とは真逆にある状態のときに、その子の気持ちを十分に満たしておくことが、結果的に奇声に至らない心の状態を作ります。

 

今回ご紹介した“外堀をしっかり固めるアプローチ”と並行し、外出時や外食時などは、スパッとその場を去る勇気も必要です。

「今度大声出したら、帰るからね」と注意しても、もし子どもが「そうは言ってもママは絶対に帰らない」と知っていれば、奇声を続けてしまいがちです。

潔くその場を去り、「ママは言ったことは守る人だ」と子どもが理解すると、「静かにしなさい」という言葉が伝わりやすくなりますよ。

 

【参考・画像】
※1 K. Barish 『Pride and Joy: A Guide to Understanding Your Child’s Emotions and Solving Family Problems』(2012)- Oxford University Press
※ Creativa Images / Shutterstock

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