妊活・深イイ話「父親を知らない妻のために…」 妊活QA #14

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Q.38歳、妊活歴1年半の者です。毎日、会社とクリニックの往復だけで、心が腐りそうです。先日は2度目の体外受精も失敗に終わり、目標を見失いそうになっています。上手くいかないのが不妊治療とわかっていても、もうモチベーションを維持するのも難しいと感じています。治療を頑張っている皆さんは、どのようにモチベーションを保っているのでしょうか? こんなとりとめもない質問ですいません。

確かに失敗が続けば、心は塞ぎがちです。しかも「私はこんな治療をやってます!」「こうやって乗り越えました!」とオープンに語られないのが、不妊治療。

そのため、「私だけが不幸のどん底に」と思ってしまうのもわかります。でも100組の夫婦がいれば100組のストーリーがあるように、不妊治療をしているカップルにも様々な理由・物語があります。

僕は拙著『俺たち妊活部』を書くにあたり、100人の不妊治療経験男性を取材しました。そのなかには、涙なしでは聞けない感動の物語も。

今回はそんな“妊活・深イイ話”を紹介したいと思います。これを読んで「辛いのは私だけじゃない」「来週のクリニックも、また頑張ってみよう」と思っていただければ、幸いです。

父親を知らない妻のために(Aさん/44歳/妊活歴2年)

私の妻は、幼いころに父親を亡くしました。ずっと父性というものに、相当飢えていたのでしょう。ですから私たち夫婦はまるで父と娘、あるいは兄と妹のような関係です。それを嫌だと思ったことはありません。むしろ、僕のなかの父性を一滴たりとも残さずに吸い尽くせばいい、とすら思っています。それほど僕は妻のことを愛しているんです。

しかしこんなに愛しているのに、子どもができない。専門のクリニックに通い出して、もう2年になります。子どもが欲しいのには、大きな理由があります。子どもができたら、彼女は僕のことを「パパ」と呼ぶでしょう。あくまで疑似・ごっこですが、長年焦がれ続てきた父親を彼女が得られるような気がして……。

運動会や父兄参観のときなど、父親がいなかったためとても寂しい思いをしてきたそうです。そんななか小学3年のときの父兄参観、母親も仕事で来られなくなったそうです。幼き日の妻は、その寂しさに耐え兼ね「お腹が痛い。アタシ学校を休む」とウソをついたそうです。しかし心を鬼にしたお義母さんは涙を流しながら「甘えるんじゃない! 甘えるんじゃない!」と叫びながらビンタをしたのです。

もし子どもができたら、運動会の父兄参加リレーに参加するでしょう。そんなとき、妻は「パパ、頑張れ!」と笑顔で応援してくれるはずです。授業参観でなかなか手を挙げないわが子に焦れた私は、「どうした! わかるだろう!?」と後ろから叫んでしまうかもしれません。そんなとき妻は「やだっ、パパったら恥ずかしい!」と笑ってくれるでしょう。こんなふうに妻が今まで体験できなかったことを、例え疑似やごっこといわれようと追体験させてあげたいのです。そして誰も欠けることのない、家族であることの幸せで彼女の心を満たしてあげたい。

 

だから私はパパになりたいんです。

 

 

このAさんの妊活ストーリーのつづき、気になりますよね? Aさん、見事パパになることができたんです。

 

このように100組の妊活カップルがいれば、100の妊活物語があります。結果的に子どもができるにせよできないにせよ、大事なのはパートナーととことん話し合い、後悔のない道を選ぶこと。それさえできれば、あなたの妊活ストーリーも光り輝いたものになるはずです。

 

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※ Nadezda Nikitina / Shutterstock

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