「カリスマパパに銭湯で出会う」の巻 #ゴローパパ 30

出典:https://itmama.jp/

2歳10ヶ月になる息子・グラ太を連れ、いつもの銭湯へ。彼が大好きな露天風呂へ向かうと、すでに先客が。35~6歳のパパに、お兄ちゃん・妹の兄妹という家族がいたのだ。

このパパ、岩風呂の岩のへりに腰かけ、うつむいたまま。表情をうかがうと、目つきが鋭く冷たいまなざしで感情が読めない……。

#28でお話しした“銭湯での社会勉強”に引き続き、2歳8カ月になる息子・グラ太と出会ったあるカリスマパパについてお伝えします。

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岩風呂の“コワモテパパ”

僕とグラ太がよく行く銭湯にはモンモンのおっちゃんも多く、たまーにガチでヤバそうな御方もおられるのだ。そのため、

「怖ぇぇぇ。絶対、ホンマモンだよ!」

失礼ではあるが、とにかく僕はそのコワモテパパの鋭すぎる目が怖く、「絶対ぇかかわりたくねえ……」と思った。しかしグラ太は、そんな僕の思いはおかまいなし。

とにかく最近のグラ太は、“コミュ障”ならぬ、“コミュ狂”。スーパーで知らないおばあちゃんに「あらかわいい坊やね、こんにちは」などと声をかけられると、

 

「こんにちは! ねえおばあちゃん、グラ太くんちにきて一緒にあそぼ!」

 

と言うほど。そのなかでもグラ太が大好きなのは、ちょっと年上のお兄さんとお姉さん。そのため、「あそんで! あそんで!」とばかりに、その兄妹にグラ太がちょっかいを出し始めたのだ。

 

「グラ太、アカン! 何かそそうがあったら、そのコワモテパパに俺が殺されてまう! 風呂出た瞬間、隠し持ったドスで背中からいかれてまう!」

 

そんな思いをよそに、グラ太はそのお兄ちゃんに湯船のお湯をパシャパシャかけ、興味を引こうと必死だ。

 

「しゃあない……」

 

そう覚悟を決めた僕は、お兄ちゃんにこう言った。

 

「お兄ちゃん、ごめんね。ウチの子がお兄ちゃんと遊びたいんだって。少し遊んでもらってもいいかな」

 

一瞬の間を置き、

 

「……いいよ! ぼく、何歳?」

 

「おっぱい!!」

 

このバカ……。慌ててコワモテパパのほうを見ると……、まったく笑ってない! それどころか今だうつむいたままで、彼の息子とこちら側とのやりとりにまるで関心がないといった感じ。

やべえよ、絶対怒ってるよ! しかしそのお兄ちゃんと妹はすごくいい子たちで、グラ太と遊んでくれている。そのため、「ウチの子がすいません」という感じで、そのコワモテパパに会釈すると、初めてこちらを向いて会釈を返してくれたのだ。

でもすんげえ睨んでる! グラ太、頼むから早くこっちに帰ってきて……。

生きた心地のしないまま体を洗い、脱衣所へ。そのお兄ちゃんと遊ぶのに夢中なグラ太は、なかなか服を着てくれない。

僕はまだ素っ裸のまま何とかグラ太にオムツを履かせると、お兄ちゃんと「まてまて」をしたいらしく、「ムキャキャキャキャ!」と嬉しそうに叫びながら、オムツ一丁で脱衣所からフロアーのほうへ走って行ってしまったのだ。

僕はまだ素っ裸なので、当然追うことができず、「ちょっとグラ太! 戻っておいで!」と大声を出すのが、やっと。

 

その瞬間だった。すでに着替えを済ませていたお兄ちゃんに、そのコワモテパパがこう言ったのだ。

 

「おい、ちっちゃい子がひとりだと危ないから、お前見てこい」

「はいっ!」

 

えっ……、このパパ、凄ぇぇぇイイ人じゃん! コワモテってずっと呼んでてすいませんでしたあああ!!

 

それにしても、このパパはお兄ちゃんをきちんと教育されたんだなあと感心した。

考えてみれば、「小さい子と遊んであげなさい」と促されなくても、お兄ちゃんはグラ太と率先して遊んでくれた。そして、「小さい子がひとりだと危ないから、お前見てこい」と言えば、「はい!」と即答し、グラ太をフロアーから救出。

何て素晴らしい親子なのだろう。そして、ついそのパパに、こう言ってしまいそうになった。

 

「し、師匠っ!」

 

 

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【著者略歴】

※ 村橋ゴロー・・・72年、東京都出身。大学生のときライターデビュー。以降、男性誌から女性誌、学年誌など幅広い分野で活躍。千原ジュニア、田村淳、タカアンドトシ、次長課長、高橋克典など多くの芸人、俳優陣の連載構成を手掛ける。3年に及ぶ、自身の不妊治療奮闘記をまとめた著作『俺たち妊活部』(主婦の友社刊)が好評を博す。また主な構成/著作に、『すなわち、便所は宇宙である』シリーズ(千原ジュニア著・扶桑社刊)、累計200万部突破した『GO!GO!バカ画像シリーズ』、『裏モテの秘策』(ともにKKベストセラーズ刊)などがある。結婚以来11年間、炊事・洗濯・掃除をこなす兼業主夫でもある。

 

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