【発達障害児の3,000万円訴訟事件に学ぶ】 「特性を理解しない育て方」が将来子どもを犯人にする理由

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毎日のように起こる様々な事件。その中で加害者に対して「精神鑑定により社会性の問題がありコミュニケーションが苦手と分かった」といった記事を目にすることがあります。

今日は、『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』の著者の立石美津子が、実際に起こった事件と昨日の判決をもとにお話します。

 

■賠償金1,025万円!? 9階から飛び降りを強要した小学校の4年生の女児

2年生の女子が2013年、同じ小学校の4年生の女子児童に命じられてマンション屋上から飛び降り重傷を負ったとして、被害者の両親が4年生の女児の両親に3千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決がありました。

裁判長は4年生の女児の両親に監督義務があったと認め、約1,025万円の支払いを命じました。

判決によると4年生の女児は、2年生の女児が学校の前で縄跳びを振り回しているのを注意。さらに説教しようと9階建ての自宅マンションの屋上に連れて行き、「飛び降りろ。ここから落ちて死んでしまえ」と言って飛び降りを強要しました。

2年生の女児は木の枝に当たるなどして一命は取り留めましたが肋骨や足の骨などを折る約11週間の重傷を負いました。

 

■「広汎性発達障害」の子が起こした事件の判決内容

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4年生の女児は重度の難聴で両親は専門のクリニックに通って育て方の指導を受けていました。事件後に社会性の乏しさなどがみられる広汎性発達障害と診断されました。

広汎性発達障害とは、症状の軽い人を含めると6.5%前後の割合でみられる発達障害の一つであり、自閉症・アスペルガー症候群・トゥーレット症候群・小児期崩壊性障害などが含まれます。

判決は、年齢や障害などを考慮して、4年生の女児に責任能力はなかったと判断。

その上で、両親の監督義務について「専門家に相談するなど子育てに相当の努力を払った」と認める一方、「他者が思い通りに動かないと怒りを持つ女児の傾向に気づいておらず、対応は不十分だった」として賠償責任を負うと判断しました。

 

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