妊活離婚も……妊活という「真っ暗なトンネル」を通り抜くためにしたい準備とは?<連載第5回>

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「あなたの子どもが産みたいの」そんな言葉から始まった、アラフォー夫婦の妊活奮闘記。だが今だから言える、ギャンブルとも言える妊活を始める前に夫婦で絶対に決めておきたいことがある。

連載第5回目の今日は、自身の妊活を綴った『俺たち妊活部~「パパになりたい!」男101人の本音』が大好評の著者村橋ゴローが、“妊活離婚”にも発展しかねない、妊活が夫婦に及ぼす影響と事前にしておきたい準備についてお話します。

 

■8年で3,000万円…!妊活前に夫婦で絶対に決めておくべきこと

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僕は3年という時間、250万円というお金をかけ、奇跡的に子どもを授かることができました。そして経験してはじめてわかったのが、自分はあまりにも無計画に治療に臨んでいたんだな、と。

というのも拙著『俺たち妊活部』の取材で、8年3,000万円を賭けた末に子どもを諦めたという方を知りました。ひとつの時代と呼べる8年という時間、マンションすら買える大金、それらが消えたのです……。

妊活はいつ授かるとも、また授からないともわからない治療です。それゆえ「ここまで金をかけたのだから」と、やめどきを失うギャンブル要素があります。

ですから不妊治療を始める前に、予算とある程度のやめどきを決めておくべきなのです。僕は、その両方を決めずに治療に臨んでいました。もしいまだに授かることもなかったら……。いたずらに時間を失い、貯金を切り崩し、精神的に苦しめられ……そう考えると、本当にゾッとします。「ご利用は、計画的に!」これは冗談でも何でもありません。

先ほど3年で授かったと言いましたが、別に神様から「3年目にコウノトリ寄こすから」と言われていたわけではありません。そのため治療中は、先の見えないトンネルの中をとぼとぼと歩くしかない、それはそれは孤独な時間でした。

ではなぜ、その長く暗いトンネルに耐え抜くことができたのか? それはふたり、手をつないでいられたからです。これがひとりだったら怖くなり、途中で入り口に逃げ帰っていたかもしれません。

 

■妊活をやり抜く、ふたつの両輪とは?

Young woman with trainer in boxing sparring hitting sandbag
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不妊治療中の夫婦は、ボクサーとトレーナーの関係に似ています。リングに上がり、孤独な戦いを行うのは妻です。しかしトレーナーがいつもそばにいることで、戦う環境をよりよくすることが可能になります。

僕がいつもトレーナーとして心がけていたのは“悲しみの共有”です。喜びの共有なら誰にだってできます。しかし、治療の過程で妻がどのように傷つき、悩み、そして悲しんでいるのか。それら悲しみの共有は、彼女の心に寄り添うことでのみできることなのです。

そして一緒に泣き、その涙が枯れたら、くだらないことを言って笑わせる。相手の心に寄り添うという愛情、そしてユーモア。このふたつを両輪とし、のろのろと前進し続けるしか、この治療をやり抜く術は僕の場合ありませんでした。

 

■妊活、それは毒にも薬にもなる劇薬

不妊治療とは毒にも薬にもなる、劇薬であると言えます。互いに心を寄り添い、常に手をつなぐことができれば、もし授かることがなかったとしても「あのとき、あの人は私を支えてくれた」と、より絆が深まるでしょう。

しかしパートナーから非協力的な態度を取られ続ければ、それこそ「妊活離婚」にもなりかねません。そういった意味では、妊活とはパートナーの愛情を推し量る「リトマス試験紙」なのだと思います。

経験者だから言えますが、不妊治療はとても厳しいものです。とても無責任に「頑張れよ!」とか言えません。ただ本当に「子どもがほしい」と願うなら、ぜひチャレンジしてみてください。一度きりの人生、後悔だけはしたくない。僕はそう思います。

 

不妊治療とは、夫婦関係の状態を如実に表す合わせ鏡ともいえます。治療をきっかけに、互いの愛をかえりみる。これそこが“真っ暗なトンネル”を通り抜けるために必要なことなのかもしれません。だって、手も握り合えない両親に赤ちゃんも宿りたくないでしょうから。

 

 

次回第6回は、「不妊治療、苦節3年! 四十路夫婦、遂にご懐妊……!?」をお送りします。

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【著者略歴】

村橋ゴロー・・・72年、東京都出身。大学生のときライターデビュー。以降、男性誌から女性誌、学年誌など幅広い分野で活躍。千原ジュニア、田村淳、タカアンドトシ、次長課長、高橋克典など多くの芸人、俳優陣の連載構成を手掛ける。3年に及ぶ、自身の不妊治療奮闘記をまとめた著作『俺たち妊活部』(主婦の友社刊)が好評を博す。また主な構成/著作に、『すなわち、便所は宇宙である』シリーズ(千原ジュニア著・扶桑社刊)、累計200万部突破した『GO!GO!バカ画像シリーズ』、『裏モテの秘策』(ともにKKベストセラーズ刊)などがある。結婚以来11年間、炊事・洗濯・掃除をこなす兼業主夫でもある。

【参考】

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※ 村橋ゴロ‐(2016)『俺たち妊活部』(主婦の友社)

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