虫歯は減ったのに増加中!子どもの「歯周病と脳力」の意外な関係

子どもの“虫歯は減っているけれど、歯周病が3割増えている”という、福岡県学校歯科医会の調査結果が発表されました。福岡県の調査ですが、おそらく全国的にみてもそうだろうと思う調査結果です。

子どもの歯の健康は実は“学力や能力=脳力”とも密接につながっています。

今日は、『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)の著者で、日本と欧米双方の優れた点を取り入れたしつけを提唱している平川裕貴が、“歯の健康と脳力(学力+能力)の関係”についてお伝えします。

 

■小学1年~中学3年の「虫歯が減り、歯周病が増えて」いる!

永久歯に“虫歯のある子ども”は、2001年には小学1年生で13.6%、中学3年生で79.2%だったのが、2013年には、小1で6.7%、中3で51.5%と、大幅に減少したそうです。

ところが、“歯石がついたり歯肉炎になったりする子ども”が増加し、改善が必要な“要観察者”が、01年には小1で3.6%、中3で13.2%だったのが、13年には小1で5.8%、中3で20.0%と増加しているのです。

 

■実は歯周病予防には「よく噛む」ことが必要な理由

歯周病が増えた原因には、意外ですが歯磨きの仕方よりも、ファストフードなど柔らかくてあまり噛まなくていい食事や、共働きが増え、食事を急いで食べることが多くなったという要因の影響が大きいと考えられます。

例えば、急いで食べたりよく噛まずに飲み込むと唾液が十分分泌されません。唾液には、食べ物の消化を助けのどを通りやすくしたり、殺菌作用によって粘膜や歯茎を守り口の中を清潔に保ったり、口の中の乾燥を防ぎ細菌の発育を防ぐという働きなどがあります。

唾液の分泌が不十分だと、口の中に食べ物が残ります。その食べ残しが歯周ポケットに入り込み、唾液による殺菌作用も働かないために、歯周病になってしまう可能性が高まるのです。

唾液は食べ物を噛んだ時の刺激などで分泌されますから、しっかり噛む習慣をつければ、唾液が十分分泌され、口の中をいつも清潔に保つことができるのです。

 

■よく噛むことは“脳力”アップにも!メリット5つ

さらに、実は“噛む”という行為が脳への刺激になることは、以前から様々な研究で明らかになっています。脳の働きが活発になると、いわゆる「頭が冴える」状態になるわけです。

・集中力や忍耐力が増す

・想像力や創造力が働く

・理解力や認知力が増す

・思考力や記憶力がよくなる

・感覚や運動神経が高まる

 

これらの働きは、数年前にNHKの『ためしてガッテン』でも紹介され大きな話題になりました。「ガムを噛む」など噛む行為は、近年特に認知症などの治療などにも取り入れられています。

さらに、歯の健康は当然ながら身体の健康にもつながっていますね。身体の調子が悪ければ、気力ややる気が出ません。よく噛めば、

・顎の骨や筋肉が鍛えられことにより、歯が丈夫になる

・歯が丈夫になれば、しっかり噛める

・しっかり噛んで食べると消化によい

・よく消化されると、栄養素が吸収されやすい

・栄養素が無駄なく吸収されると元気になる

 という好循環を期待でき、心身ともに元気な状態でいろんなことに取り組めるでしょう。

 

■脳と身体の健康のための食事

“よく噛む”ことが大切だとわかっていただけましたね。では、これから以下のことに気をつけて子どもと食事を取っていきましょう。

・柔らかいものばかりの食事は避ける

・根菜類やきのこ、小魚など、よく噛まないといけないものを食べさせる

・食事の時間をゆったり取って楽しみながら食べる

・せかさずよく噛んで食べさせる

 

実はお金をかけた贅沢な食事がいいかというと、むしろ逆。煮干しや野菜、海藻類など昔ながらの質素な食事の方が、健康のためにはイイのです。

子どもには、「少し固めかな」と思うくらいのものを与えていきましょう。よく噛むと満腹感が得られますから、食べ過ぎることも少なくなります。

これから“食事の質と時間”も意識してみてくださいね。

 

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【参考】

福岡県小・中学校健康診断集計結果 (歯・口の健康診断結果の統計調査) – 一般社団法人 福岡県学校歯科医会

平川裕貴(2014)『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)

 

【著者略歴】

※ 平川裕貴・・・専門家ライター。日本航空国際線CA、外資系英語スクールを経て、1988年に子供英会話教室設立。30年以上に亘り子供英語教育に携わり、現在3~6歳までの子供にバイリンガル教育を実施中。近著は『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』

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