気づいてた?仲がイイでは済まされない「友達親子」の影とは

女子高生らしき2人組が原宿でショッピングをする後ろ姿。同じような服装、髪型をしています。前から見ると明らかに片方の女性はちょっと年が上な感じ。「お姉さんかな」と思ったら親子です。

 「ゆみちゃん」と呼ぶ4歳くらいの子ども。「なあに」と振り向くのはママ。娘が母親のことを「ママ」とか「お母さん」ではなく下の名前で呼んでいるのです。

仲が良さそうにみえる“友達母娘”ですが、このような親子関係って子どもの成長にイイ影響を与えるのでしょうか?

今日は『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が“友達母娘”についてお話します。

 

■“コーチング”ではなく“ティーチング”して

友達母娘といっても色々なタイプがあります。生まれた子が女の子で“将来の友達”が出来たように喜ぶママ。でも、親は人生の先輩、子どもと親が対等であるのはおかしいです。

・子どもが信号無視した時

「どうして赤なのに渡るのかな。何か急いでいたのかな」とコーチングのようにしてはNGで「赤で渡っては絶対にいけません」とティーチングをしなくてはだめです。

・いつまでもメニューが決められない我が子

ファミレスで 「ねぇ、どれにする? これ美味しそうだね。でも、こっちの方がいいかな」と迷っているレジ脇には席が空くのを待っている人の行列。一緒に居るお腹を空かせたママ友もイライラ。こんな時は「みんなが待っているから早く決めなさい」と命じることが大切です。

実際の友達同士は人間関係を悪くしたくないため、ある程度気を遣います。なかなかメニューを決められない友達を我慢して待つこともあります。でも親子の間ではあってはならないこと。人生の先輩として“ならぬものはならぬ”の精神で、躾として正しい方向に導くことが親の役目です。

 

■無意識に「子どもをペット化」していませんか?

元々、毛がある犬に分厚い防寒具や毛皮を着せている人がいますが、子どもなのにママと同じネイル、派手なブランド服を着せるのも同じことと筆者は思います。本当は泥んこ遊びしたいのだけれど、服を汚すとママに叱られるので思い切り遊べない子どももいるのではないでしょうか。

“太るから”と甘いものを制限されている幼児はどうでしょう。食べたいものを好きなように食べることができなくて窮屈ではないでしょうか。

子どもがしたいことではなく、ママがしたいようにさせる。子どもの自主性を無視し自分の価値基準を押し付ける。でも、それが極端な場合、ダメージを与えることも。

小さいうちは従っていても、溜まりにたまったストレスのツケが思春期以降やってきます。母が最も好まない服を着たり、不登校になったりして困らせることもあります。

子どもはママのペットではありません。コピーでもありません。違う人格を持った立派な人間と思うことが大切です。

 

■「共依存親子」にならないために

思春期を迎え反抗してくれる場合はまだいいです。

むしろ、「反発してママを悲しませてはいけない」と娘が思っている場合のほうが問題は深刻化します。自分が美容の専門学校に通いたいと思っても、それが親の期待に沿わない場合、諦めます。大好きなママから見捨てられてしまう恐怖がそれを上回っているからです。

「親の言いなりになりたくないが、従わざるを得ない」と自分の心に嘘をつく。そして精神のバランスを崩していきます。親に向けて抵抗するのではなく、自分の心を傷つけることで抵抗します。

“親離れ出来ない娘”と娘を支配し続ける“子離れできない親”。お互いに依存する友達母娘に陥ってしまうおそれがあります。

 

いかがでしたか。

子どもが自分の知らない世界で友達を作り、巣立っていくのは寂しいものです。でも、それも子育ての過程。いつまでも“着せ替え人形”だったら困ります。「もう、私が居なくても生きていける」と思えること。これこそ親として本当の自立です。

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【参考】

立石美津子(2014)『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)

【著者略歴】

立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』

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