子どもが自然と「芸術に触れてみたい」と思うようになる親の行動

子どもが自然と「芸術に触れてみたい」と思うようになる親の行動

あなたは、今のパパママ世代と子どもの頃を比べると、小中学校の図画工作や美術の授業時間数が”大幅に減っている”ことをご存知でしたか?

平成10年の学習指導要領が改訂により、小学校6年間で行なう図画工作の授業数が486時間から358時間と、128時間も減少してしまったのです!

脱ゆとりになって、総授業時間数が増えても図画工作の授業時間数には変化なし。

このような背景が関係しているのか、株式会社クロス・マーケティングが行なった「子どもの絵画教育」調査によると、これから伸ばしてあげたい子どもの能力1位に”創造力”が選ばれています。

ただ、今の教育制度だとある程度、親が導いてあげることも必要そうですよね。

そこで今回は、子どもが自然と芸術に触れたくなる、興味を持ちやすくなるような親の行動について、アトリエ太陽認定講師のよしおかひろこさんに伺ってみました。

 

■子どもを取り巻く芸術環境は”親の美意識”の影響大!

まず、子どもが自然と芸術に触れたいと思うようになるためには、親の美意識が大切なのだそうです。これ、「当たり前でしょ」と思うのかもしれませんが、ちゃんとした理由があります。

今、子ども向けに販売されている絵本は、かわいらしいピンク色のうさぎや水色の象のイラストが描かれているものがありますよね。

しかし本来、ピンク色のうさぎ、水色の象は存在しません。うさぎといったら、白や茶色、黒、そして象は灰色でしょうか。

こういったものが「いい」とか「悪い」とか、そして「これが正解」ということではないですが、親になると無意識にこういった子ども向けのものばかりに囲まれて過ごすことが多くなってしまいます。

すると、親が「本物のうさぎや象を子どもは知らない」といった事実を忘れがちに……。

それでよしおかさんは、「本来の自然の色に触れる、その空気を吸う、においを嗅ぐというそういった積み重ねが大事な時期に親が選択してあげることはとても重要」と言います。

言われてみると確かに、平成生まれの子どもたちは、本物に触れる機会が減っているように感じませんか?

色々なことがとても便利になりましたが、失われたものもたくさんあるのかもしれません。また、そもそも「子ども時代は、生活の全ての経験が大切」。

そのため、親が本物のよさを知っておくこと、そしてそれを子どもが触れられるような環境を作っておくことが必要不可欠なのです!

 

■今日からできる”本当に簡単な”芸術環境作り2つ

ただ、環境作りが大事と言われても、どんなことから始めればいいのかがわからないですよね。……そう思ったときすぐできるのは、パパやママが絵を描いたり、ものづくりをしたりすることだそうです!

よしおかさんによると、「親自身のそういった行動や色を感じることなどからも、自然とお子さんに伝わるものがある」とのこと。

やっぱり、子どもは”親の背中を見て育つ”ので、何かを強制するより親がまず行動することが大事なんですね。

具体的には、以下2つのような行動がよしおかさんのオススメだそう。どちらも簡単なので、ぜひ今日からやってみてください!

(1)いつでも何か描けるようにしておく

子どもが自然と「芸術に触れてみたい」と思うようになる親の行動

まず、リビングなどのテーブルに”ものづくりキット”を置いて、ちょっとした時間に小さな絵を描くことができるようにしておくといいそうです。

このキットは大げさなものじゃなくて、何色もの水性ペンが入ったペン立てやかわいい容器と、バインダークリップなどで束ねたハガキサイズから大学ノートくらいの大きさの紙を置くだけでOK。

こうしておくと、家族みんなでお絵描きできます。よしおかさんによると、「ママやパパが、子どもの前で日常絵を描くことをしていると、子どもも真似をするようです」とのこと。

ちなみによしおかさん自身は、この”ものづくりキット”の中に、ハサミ、スティックのり、ホチキスなども入れているそう。ものづくりに関するものをまとめて置いておくとよさそうですね!

実際、筆者もリビングのテーブルの上に置いてみました。娘は、「わ~ありがとう~!」と喜んで、早速お絵描きをしていました。

元々、お絵描き用のペンなどは娘の手が届く場所に置いてあったのですが、リビングテーブルだとまた違いますね! ふとしたときに絵を描こうと思うみたいです!

(2)なんでもBOXを置いておく

子どもが自然と「芸術に触れてみたい」と思うようになる親の行動

そして、キッチンの近くには”なんでもBOX”を置いてみてください。

このBOXに入れるのは、プリンやゼリーの容器や、ペットボトル、ラップの芯、りんごなどフルーツの包み紙、キャンディやチョコレートが入っていたおしゃれな缶や包み紙、端切れ布、毛糸、リボンなど。

子どもが小さいときは一緒に、また5歳くらいになると、自分で何か作りたくなったらそこから道具を出して、作り始める姿が見られるそう。

つい、こういったものは捨ててしまっていまいがちですが、子どもっていわゆる”ガラクタ”のようなものでも楽しく遊ぶことができるんですよね。

こちらの”なんでもBOX”も、作ってみました。筆者の4歳の娘は、ラップの芯をのぞいたり、耳にあてて小さい声でしゃべってみたり、大笑いしながら楽しそうに遊んでいました。

まだ、”何かを作る”という点では、どういうふうにしたらいいのかわからないみたいなので、一緒に作ってみようと思います!

 

最後によしおかさんから、「子どもと芸術に触れる日々の暮らしの中で、子どもと一緒に何かをする時間を作ろうと意識をすることから始めてみてはどうでしょうか?」とアドバイスをいただきました。

家族でこういった時間をしっかり持てるといいですね。ぜひみなさんも童心に返って、子どもと芸術活動に取り組んでみてください!

 

【取材協力】

※ 楽しみ工房たんぽぽ『こどもアトリエすみだ』(担当講師:よしおかひろこ)・・・東京スカイツリーの地元、墨田区はものづくり&アートな町!

その町で63年の歴史ある幼稚園にて、こどもアトリエを開講。3歳から小学生まで、家庭的な人数で週に一度、おもいっきり創ったり・描いたりな時間を過ごしています。

ホームページは『こどもアトリエすみだ』、ブログは『3歳からの絵画造形教室:こどもアトリエすみだ』、Facebookページは『こどもアトリエすみだ』です。

 

【参考】

※ これから伸ばしてあげたい子どもの能力「創造力」25.7% 「子どもの絵画教育」調査 - マイナビウーマン

※ アトリエ太陽の子とは - 主婦の友リトルランド

※ 小学校における各教科等の授業時数等の変遷 - 文部科学省

※  新学習指導要領・生きる力 - 文部科学省

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