かけっこで「ビリ」になりたがる!? 子どもに誤解をあたえる大人の間違った褒め方例3つ

立石美津子

子供

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子どもに限らず、人間は褒められたり認められたりすることが大好きです。

家族でお出かけしたり、力作のキャラ弁をFacebookやブログでアップした時に、“いいね”やコメントの数が多いと嬉しくなりますよね。

それでは、「褒められるためには手段を厭わないか?」と聞かれればどうでしょうか。きっと多くの人が首を横に振るはずです。

しかし、“褒められること”の捉え方を間違えると、おかしな方向に努力してしまうのが人間なのです。

そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が子どもの褒め方を間違えるとどうなるのかを、具体例を交えてお話しします。 

 

■なぜ人は「褒められたい」?

成績で1番になったり、かけっこで優勝したいと思うのはどうしてなのでしょうか。

それは、人から褒められたい、認められたいという欲求があるからです。

アメリカの心理学者マズローの“人間の欲求5段階説”によると、この「褒められたい、認められたい」という“承認欲求”は、“生理的欲求” “安全の欲求” “社会的欲求”が満たされることで生まれるものだそうです。

つまり、これらが満たされた子どもには“承認欲求”があるのです。

子どもを褒めることは、やる気を引き出したり、自信をつけたりと良いことがたくさんあります。

しかし、褒め方を少しでも間違えてしまうと、褒められるためには手段を問わない子になってしまう危険性もあるのです。

では、どのような例があるのかを具体的に見ていきましょう。

●ケース1「ビリになって褒められたい子」

運動会のかけっこでいくらがんばっても1等賞にはなれず、毎年4位くらいの子がいました。

足の遅い子が最下位になると、マイクで「最後まで頑張る●●君、みんなで応援しましょう」と励まされ、頑張りを称えられることもありますが、中間の順位の子は褒められたり、励まされたりはしません。

そのため、最下位になってでも認められたいと思ったのか、脚力はあるのにわざとビリになる子どもがいました。ビリになることは優勝するよりもはるかに簡単です。単に遅く走ればいいのですから。

ちなみに、ボーリングやゴルフで最後から2番目に与えられるブービー賞はこの話に大きく関係しています。

ブービー賞は本来“弱者にもチャンスを与える”という目的でビリに与えられる賞でした。しかし、景品目当てにわざと最下位になろうとする人が続出したのです。それではゲームにならないので、今のような形になったそうです。

●ケース2「終わっても席を立たない子」

ある小学校のクラスでは、計算問題ができた子から教卓の前に並び、先生に〇をつけてもらうルールがありました。 

「我先に!」と問題を解いて、競い合う子どもたちがいる横で、学力が低い子はなかなか並ぶことができません。

問題を終えて列を作っている子どもたちが私語をはじめたので、先生は「まだ頑張っている子がいるんだから、静かにしなさい」と叱りました。

すると、“頑張っている”ことを褒められたと感じた子は、それが嬉しかったのでしょう。問題をやり終えても最後まで席を立たなかったそうです。

●ケース3「一番汚い紙を取り合う子」

筆者は3、4歳児に授業をしているのですが、鉛筆を配ると必ず一番長い鉛筆を、プリントを配ると一番きれいなものをみんなが欲しがります。

短い鉛筆や、端が折れているプリントを嫌がり、きれいものを欲しがるのは人間の本能なんですね。

しかし、筆者が「お友達に綺麗なプリントを譲ることができる人がお兄さん、お姉さんなんだよ」と言うと、今度は汚い紙の奪い合いになったのです。

このように、人よりいいものを手に入れることよりも、人から認められることのほうが重要と考えることもあるのですね。

 

いかがでしたか?

たとえ子どもが周りと同じようにできなくても、失敗したとしても、マイナスの部分を受け入れることが大切なのではないでしょうか。

結果ではなく、努力している姿を認めることで、子どもはどんな状況でも自分を認められる大人に育っていくのです。

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【参考】

立石美津子(2014)『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)

【著者略歴】

立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』

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