電車内で障がい児が隣に…アナタならどうする?

立石美津子

子供

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山手線に乗ってきた親子。子どもの年齢は2歳くらい。顔を覗いてみるとダウン症のお子さんでした。これは筆者が実際に体験した話ですが、このお子さんは筆者の膝をしきりに触ってきました。

こんな時、あなただったらどんな態度をとりますか?

違う席に移動しますか? それとも話しかけますか? どんな話をしますか?

障がいをもつ子どもと健常者が同じ社会で生きる中で、こういったシチュエーションはどなたにも起こりうること。

そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が、障がいをもつ子どもとその関わり方について筆者の体験談をもとにお話したいと思います。

 

■ダウン症とは?

ダウン症は21番染色体が3本あることにより、精神発達の遅れ、特徴的な顔つきがあります。多発奇形を示す症候群とされ、日本では新生児1,000人に1人の割合でみられます。

母親の年齢が上がるにつれ出生頻度も高くなるため、近ごろの高齢出産の増加に伴ってダウン症の出生頻度は高くなりつつあります。

 最近では、妊婦の血液から、胎児の染色体や遺伝子を調べる「新型出生前診断」によりダウン症などの障がいがある子の命の選別が問題となっていますね。

 

■「可愛いですね。ダウン症のお子さんですか?」

筆者の隣に座って膝を触るこのお子さんがあまりにも可愛かったので、頭で考える前に思わず「可愛いですね。ダウン症のお子さんですか?」と言葉が出てしまいました。

このことを後日SNSに書いたところ、このようなコメントが。

・なぜ、「可愛いですね」じゃなくてわざわざ「ダウン症ですか」と障がい名を付けるんですか?

・障がいを意識しすぎていたら絶対に出来ない質問。壁がないから普通に「女の子ですか?」「4歳くらいですか?」と全く同じ感覚で「ダウン症ですか?」と声をかけたのですね。素晴らしい会話だと思います。

・障がい児を産んでしまったと嘆いている母親に対して“傷口に塩”の言葉になったのでは? 賛成しません。

そして、このお子さんのママの返事はと言うと、

「はい、そうですよ。私の宝物なんです」

静かに優しく微笑んで、そう答えてくれました。

筆者は電車に乗ってきてからのそのママの子どもに対する対応を観察していて「このママは子どもが障害を持っていることを可哀想だと思い、この子を産んでしまった自分を責めている」そんな親ではないことが感じとれました。

そのため、筆者の膝をゴソゴソと触ってくるその子に対して、何のためらいもなく「可愛いですね。ダウン症ですか」と声をかけていました。

 

■ママに知ってもらいたい大切なコト

うちの子は「言葉が遅い」「ご飯をダラダラ食べる」「わがまま」「引っ込み思案」こんな風に他の子どもと比較してマイナス面にばかり目を向けては嘆いてませんか? でも、どんな子どもでもあなたのところにやってきた天使なのです。

ダウン症児のママもきっと染色体異常があるとわかった当初は苦しんだと思います。でも、「どんな子であってもかけがえのないわが子」と子育てしていく中で母として受け入れていったのだと思います。

子育てが慣れてくるとどうしても他の子と比較してしまい、わが子にない物ねだりをしてはママの理想を求めてしまいがち。今一度、妊娠がわかって喜んだ時、出産時の感動を思い返してわが子が“宝物”であり、ママのもとに生まれてきてくれた大事な天使であることを忘れずに。

時にはきちんと言ってきかせる必要な躾もありますが、そんな時でもママが子どもをぎゅっと抱きしめてあげて愛情を示してあげてください。

 

いかがでしたか?

筆者の子どもも障害があります。もう直ぐ高校生ですが頭は完全に幼児です。ですが、ずっと可愛い幼児を育てている感じです。そう、いつまでも可愛い宝物です。だから電車に乗ってきた親子にとても共感してしまったのです。

このダウン症児のママは別れ際にこう仰ってました。

「苦労もあるし、この子も障害を持って生まれてきたことで、これからも不便なことも多いと思うのですが、不幸ではないです。私もずっと可愛い天使を育てられるから幸せなんです」

SNS上で文章だけで見ると、こういった障がいに関するテーマについてさまざまな意見が飛び交いますが、実際は障がいという枠を超えた親子のシンプルな愛情が何よりも大切なことであることが、この親子からも分かります。

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【参考】

立石美津子(2014)『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)

【著者略歴】

立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』

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