気づいてた?デキるママは使ってる「トイレの貼り紙効果」とは

立石美津子

子供

最近、トイレに次のような貼り紙があります。「いつも、綺麗に使って頂いてありがとうございます」

実はこれって、人間の行動心理を利用した最高の言葉なんです。子育てにも応用したいヒミツがたくさん!

そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子が“子育てに生かしたい、トイレの貼り紙効果”についてお話します。

 

■もし、こんな貼り紙だったら? 

(1)“汚く使うな!”

まだ、用を足していないうちから疑いをかけられている“性悪説”の言葉。何だか不愉快ですよね。人によっては「だったら汚く使ってやろうじゃあないか!」とトイレットペーパーや糞尿をまき散らしたくなる人も出てくるかもしれません。

(2)“お願い。汚く使わないでください”

「汚く使うな!」と命令されるよりはマシですが、やっぱり疑いをかけられていることには変わりありません。たとえ“お願い”されてもいい気分ではありませんよね。

(3)“いつも綺麗に使って下さってありがとうございます”

普段意識して綺麗に使っている訳ではありませんが、何だか期待されて、さらに感謝までされて素直に従いたくなりませんか? 特に指示命令されている訳でないのにトイレットペーパーの先っぽを三角折にし、便器の周りが汚くなっていないか確認までしたくなります。

 

■子どもにかける言葉に応用すると…

(1)散らかしてはダメ! 

→×

公衆トイレの「汚く使うな!」と同じです。「絶対に散らかすに違いない!」の性悪説。疑いをかけられた上に指示命令されて反抗したくなります。

(2)散らかさないようにしてね

→×

一見、柔らかい言葉ですが、言葉の奥の「散らかすに違いない。だから、前もってお願いしているんだ!」という本心が見え見えです。ちょっと不愉快になります。

(3)いつも綺麗に片付けてくれてママ嬉しい!今日も片付けしようね

→〇

感謝もされて、期待までされて嬉しくなります。否定形ではないので気分よく片付け始めることが出来ます。

 

■「○○しないように」はNG! 

「負けないように頑張ろうね」「忘れ物をしないようにね」「散らかさないでね」「ふざけないでね」「好き嫌いしないようにしましょう」もNGです。柔らかな言葉の奥に「○○しないように」の否定形の言葉が含まれているからです。

なぜでしょう。実は人間の脳は「○○をしてはいけない」と言われると、かえってその言葉にとらわれ、失敗してしまうのです。

こんな実験があります。

「寝る前に絶対にサングラスをかけた猿を思い浮かべてはなりません」「この穴は覗いてはいけません」

こう言われると猿の顔が浮かび、覗いてはならない穴のことが気になって気になって仕方がなくなります。

また、床に15cm幅の線が書いてあったとしましょう。「この上を歩いて向こうまで行きましょう」と言われたらラクラクその上を歩けます。けれども、同じ15cm幅なのに平均台だったらフラフラと恐る恐る渡ってしまうものです。それは「落っこちたらどうしよう」と意識し過ぎるからです。そして実際「オットット……」と落ちたりします。

このように、否定形を入れられるとかえってそちらに意識が向いてしまいます。むしろ「○○しないように」という目標ではなく「○○しましょう」の肯定形で目標設定されると望ましい行動になっていきます。

                                                               

いかがでしたか?

一見、プラスの言葉も「○○しないように」はネガティブワードを含みNGということを覚えておきましょう!

「授業中はお喋りはしないように」と注意をしている先生がいますがこれも実は効果が期待できません。「授業中は口を閉じましょう」の方が脳には効果的なのです。ビジネスの世界でも「クレームがこないようにしたい」「負けないように頑張る」「~を避ける」は否定形なのでよくありません。 

ぜひ、“公衆トイレ効果”を子育てでも仕事にも応用して活用してくださいね。

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【参考】

立石美津子(2014)『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)

【著者略歴】

※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』『一人でできる子が育つ「テキトーかあさん」のすすめ』

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