ズバリ!音の出る絵本が「読み聞かせ」に効果的でない理由

立石美津子

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最近、本屋に行くと「おもちゃ売り場」と見間違うほど賑やかな音がする絵本が多く積まれていますよね。いわゆる「音の出る絵本」です。電車の音がしたり、レジのバーコードリーダーのあるものだったり、ピアノの鍵盤がついていたり。

一見子どもが大好きなそうなものばかりで目を引きますが、でも“読み聞かせ本”としてはどうでしょうか。また、その本は子どもにとってどんなものとして映っているでしょうか。

そこで今日は、『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』の著者の立石美津子がママに知っておいてもらいたい“音の出る絵本”の役割についてお伝えと思います。

 

■音の出る絵本は“おもちゃ”として考える

ボタンの沢山ついている電車の本、押すと「出発~、プップッ~!」という音が出る。

ピアノの鍵盤がついた絵本、押すと「アンパンマンマーチ」の楽しいメロディーが流れ出す。

見た目も色とりどりで楽しく、子どもの関心をそそる仕掛けがいっぱい詰まったこのような音の出る絵本は、好奇心旺盛な子どもが欲しがって当然のことです。

でも、よく本を見てみると、気づきませんか? “文章”がほとんどありません。

もしママがこういった絵本を「本に興味を持ってもらいたい」「読み聞かせの一つに」と思って買っているとしたら注意が必要です。

電車に興味を持っているのならば、電車を題材にした絵本など主語、述語、接続詞がきちんと使ってある文章の多い絵本で読み聞かせをしてあげましょう。
付録つきの絵本は本と言うより「おもちゃ」と割り切って買うのがよいでしょう。

実際、子どもにはママの“声”よりも本から出てくる“音”に関心がいき、お話を聞きたいという気持ちではなくなっています。

 

■音の出る絵本の本当の価値を知る

本屋で音の出る絵本を見つけた時 「音も出て2,000円。だったら結構お得かも」と思っていませんか?

でも、よく考えてみましょう。内訳が音の出る仕掛け1,800円、紙面の本文200円だったら、結構高いおもちゃを買ったと思いませんか。だったら2,000円出しておもちゃ売り場に行った方がおもちゃとして良いものを買えるかもしれません。

それから音の出る絵本は壊れやすいことも気になる点です。

実際、「音がちゃんと出ていたのは、数ヶ月間だけ」「ボタンが壊れて使えなくなってしまった」といったママの声をよく聞きます。

音の出る本の機能が壊れてしまった段階で、子どもは「音がでなくなっちゃった……」とガッカリし、本そのものへの興味が無くなる可能性が高いでしょう。そうすると文章がしっかり書いてある絵本のように、ママが本として読み聞かせをすることが難しくなってきます。

こういったことを踏まえて、あくまでも子供の興味をそそるおもちゃの一種という認識でいることが大切です。

 

いかがでしたか。

子どもの成長過程の中で音の出る絵本を買い与えることが悪いということではありません。でも、賑やかな音の出るおもちゃばかりを与えるのではなく、ママの優しい声でストーリーを読み聞かせてあげることも大切です。

来月は子どもの大好きなクリスマスがあります。ぜひママが「読み聞かせをしてあげたいな」と思う本を子どものプレゼントの一つとして選んであげてみてくださいね。

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【著者略歴】 ※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』『「はずれ先生」にあたった時に読む本』等。

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