「乾燥は敵」はママだけじゃない!ベビーのアレルギー予防策

進藤ゆきこ

美容・健康

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先日、新生児からの保湿が重要ということが国立成育医療研究センターから発表されました。その理由として、保湿剤を塗ることで赤ちゃんのアトピー性皮膚炎のリスクを軽減できるという研究結果が分かったそうです。また、アトピーが食物アレルギーを引き起こしている可能性があることも確認されたとのこと。

幼児期からのアレルギー発症率が増加し不安を抱えているママへ、今回はこの国立成育医療研究センターから発表された『世界初・アレルギー疾患の発症予防法を発見―アトピー性皮膚炎発症が卵アレルギーの発症と関連』の研究から赤ちゃんの食物アレルギーに関する最新情報をお伝えします。

 

■ 食物アレルギーはなぜ起こるの?

人間の体には、外から入ってきた異物と戦うための免疫機能が備わっています。その反応が強く出すぎると「アレルギー」と呼ばれ、アレルギーを引き起こす異物を「アレルゲン」といいます。食物アレルギーにおいては、タンパク質が原因とされ、それを食べることで発症すると考えられてきました。

これに対して近年、バリア機能が低下した皮膚から食物のタンパク質が吸収されてアレルギーを招くという説が注目されています。以前、小麦たんぱくを含んだせっけんを使って小麦アレルギーを発症した問題は記憶に新しいですね。

 

■ 食物アレルギーが赤ちゃんに多いのはどうして?

赤ちゃんは消化や免疫の機能が未熟なため、消化酵素が十分ではなく、さらに小腸の粘膜の網目が大きいため、分解が十分ではない食物も体の中に吸収されてしまいます。

食物アレルギーの5大アレルゲンは「卵」「牛乳・乳製品」「小麦」「大豆」「そば」と言われていますが、これらの食物が含むタンパク質が原因のため、離乳食の時期は特に注意が必要とされています。

 

■ 食物アレルギーとアトピーとの関連

最近の様々な研究から、乳児期にアトピー性皮膚炎を発症した子どもは、食物アレルギーなどの他のアレルギー疾患を発症するリスクが非常に高いことが明らかになってきました。

またアトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能が低下するだけでなく、免疫細胞が表皮を貫いて、食物などのアレルゲンを体内に取り込みやすい状態をつくることが分かっています。皮膚に食物が付くと、免疫細胞が食物中のアレルゲンを取り込み、異物と認識し、食物アレルギーにつながると考えられています。

 

■ 新生児期からの保湿剤の使用がアトピー予防対策に

国立成育医療研究センターの今回の研究では、新生児期から6ヶ月間保湿剤を塗ることによりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下し、アトピー性皮膚炎発症が卵アレルギーの発症と関連することも判明しました。

アトピー性皮膚炎あるいは湿疹を発症した乳児では、卵白に対する抗体が非常に高い値(オッズ比4倍以上)を示すことがわかったからです。

今回の研究から、保湿剤の塗布によりアトピー性皮膚炎を予防できることが分かりました。一方で、一度アトピー性皮膚炎になると保湿剤だけでは不十分で、アトピー性皮膚炎からの他のアレルギー性疾患の発症を抑えるには免疫細胞に働きかける必要があるとのことです。

 

一見乾燥とは無縁のような赤ちゃんの肌も、実際は大人に比べてとてもデリケートでバリア機能が未熟です。ぜひ新生児期からの保湿を心がけてアトピーの予防対策をしていきましょう。どのような保湿剤を使うかは、出産した病院や小児科で医師に相談してみてください。

皮膚科では顔や口周りにも塗ることのできる薬を処方してくれるので、離乳食期の赤ちゃんにも安心です。これから乾燥の季節、早めの予防で赤ちゃんを皮膚疾患やアレルギーから守ってあげましょう。

 

【関連記事】

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【参考】

※ 成育の臨床・研究トピック―国立成育医療研究センター

※ 食物アレルギー、皮膚からも―けんこう処方箋―アピタル(医療・健康)

※ 食物アレルギー、アトピーと関連か―赤ちゃんの肌、保湿で予防―成育センター―WSJ

※ アレルギーの発症、保湿で減少かアトピー抑制が効果?―朝日新聞デジタル

※ ベビモ2007年12月号別冊第2付録(2007)『食物アレルギー&アトピー読本』(主婦の友社)

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